【榛原郡吉田町】吉田町の魅力を詰め込んだクラフトビールが完成!

吉田たんぼで採れたお米を使用したクラフトビール

2021年9月に、むらサポにて「歴史ある吉田たんぼの現状とこれから(https://www.shizuoka-murasapo.net/yoshida_tanbo/)」についての取材させていただきました。

この取材の中で吉田町を盛り上げるために新しい一手を打てないかと、「酒米を栽培してお酒造りはどうか」ということをお話されていました。

それから1年半。

吉田町の魅力を知ってもらう一手として、吉田町の田んぼで収穫した米などを使用したクラフトビール「よしだライスラガー」が完成しました。今回は、吉田たんぼ活用推進協議会広報担当の眞崎英彦さんによしだライスラガーについてお話を伺いました。

 

町内の方々の意見も取り入れて制作

まず、ここ吉田町には、静岡県でも有数の圃場規模(約100ha)を誇る田んぼ(吉田たんぼ)があります。奈良・平安時代に条里制が行われていることから1000年に及ぶ歴史があるとのこと。

今回作られたよしだライスラガーは、吉田たんぼで採れたお米(農薬不使用で栽培した「朝日」を使用)を副原料として入れ、仕込み水には大井川の伏流水を使用した吉田町の魅力が詰まったクラフトビールです。

眞崎さんを始め、吉田町の米農家や飲食店のみなさんと味、香り、口当たり、そしてパッケージデザインに至るまで意見を出し合ったそう。

ビールはキレの良いもの、熟成されたもの、ボディがしっかりしているもの、苦くてグッとくるものなどさまざまな種類があります。お米を使ったビールはなめらかで飲みやすく、吉田町を訪れた観光客の購入も視野に入れているところから、今回は誰が飲んでもおいしく、女性も飲みやすいものということを考えて作られました。

昨年11月に行われた「小山城まつり」で無料配布。その後、今年の1月に販売。ほとんどが予約で売れていたそう。
「購入した方からは、おいしいとか継続的に売って欲しいと言われています」と眞崎さん。

ただし継続的に売るにはまだまだクリアしなければならない問題もあります。

クラフトビールは生きた酵母が入っているため、酵母の活動を抑えるためには冷蔵庫での保管が必要になります。そのため、冷蔵庫に余裕がないとお店に保管できなかったり、賞味期限が3カ月と短いこともあって流通が難しく、現在販売はお休み中。

「販売できるためのお店作りなど、考えていることはある」そうで、その際はビールの量り売りに挑戦したいとのこと。

よしだライスラガーを含めた今後の展望

よしだライスラガーの着地点を探していることもお話してくださいました。

「吉田町を知って遊びに来てくれた人たちが地元の味を楽しめるお店ができたらいいなと思いますし、耕作放棄地になっているたんぼを使ってビアガーデンができないかとか、人を巻き込んでいろいろやってみたいとは考えてます。僕は地元が九州なので帰省の際は飛行機に乗るんですけど、飛行機から見る吉田たんぼの景色がすごくいいんですよ。小山城からもキレイに見える。素晴らしい景色に価値を付けていけば、住みたい人も増えるだろうし、住みよい町にもなるだろうし、地域自体が盛り上がっていくと思うんです」と眞崎さん。

吉田ライスラガーをきっかけに、吉田町に足を運んでもらうこと。そして、来てくれたみなさんに吉田町をさらに好きになってもらたいという眞崎さんが、今後どんな仕掛けを考えているのか続報が出た際には紹介いたします。