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民俗学の視点から芸術と地域を考える

芸術祭の開催を重ねる中、「無人」から始まる「有」への展望を促していく実践的テーマを模索してきた。集落がその基礎体力を養いながら、他地域との連携を図りながら、本質を見据え芸術であるということを基礎とした地域づくりの場をひとつの芸術活動にしていくための道筋を探る。民俗学者赤坂憲雄をむかえての開校記念公演、森繁哉、大石歩真による記念対談を開催。

【内容】
第1部：「地域学への誘い」赤坂憲雄　13:30~
第2部：「開校記念対談　集落から芸術を観る」森繁哉・大石歩真　14:45 ~

「大井川常民大学　開講」のご案内

日頃より、「無人駅の芸術祭」へのご指導、ご鞭撻を深く感謝申し上げます。

地域が抱えるさまざまな課題に向き合っていくために、芸術表現の力をお借りしながら、そして、そのことに関わる作家の方々や芸術を志向するたくさんの方々のご支援をいただきながら、地域課題への新しい方向性や展望を模索する意図を持って、この芸術祭を実施してまいりました。

おかげを持ちまして、芸術祭の社会的な認知度も高まる一方、集落を単位とした「地域づくり」の方向への機運、具体の動きなども少しづつ加速され、地域の未來に向けた認識も助長されてまいりました。もちろん、たくさんの課題の前で足踏みする状態ではありますが、みんなで地域の未來に向き合っていく共通理解が生れてきたことも事実であります。

これらのことひとつひとつが「無人駅の芸術祭」を支え、叱咤激励して下さった方々の、また、そうしたことを受け入れ、援助いただきました集落、地域の方々の賜物であると主催者一同こころし、更なる行動を加速する決意であります。そして、スタッフ一同は、こうした、無人から始まる有への展望を促していく実践的なテーマとはなにかを芸術祭を通して模索する方途を考え続けてまいりましたが、今般、この課題を発展的な活動方向とするための道筋として、標記の「大井川常民大学」講座を開講することにいたしました。

地域が抱えるたくさんの課題や現状を一体どの様に捉えていけばいいのか、また、そのことに向き合う具体の活動とはなにかを根底的に考えながら、ひとつの道筋の方策をみんなで学びながら描いていく、そうした学びと実践的志向の場を芸術祭企画として実施することにいたしました。

今、地域が地域の基礎体力を養いながら、他の地域との連携も図りながら、地域の本質を見据えていきながら芸術との関係を探ることはとても大切なことであると考えております。と同時に、そうした学びの姿勢と具体の活動こそが芸術ということを基礎にした地域づくりの、この芸術祭が養ってきた、大きな財産ではないかと考え、この講座もひとつの芸術活動にしていく所存であります。

今般、この芸術祭に作家として参加しておりました社会学者の森繁哉氏をコーデネイターとして迎え、

１．学びのための講座
２．その記録の方法
３．芸術祭と集落からの発信
４．他の地域との連携

を目標にして、標記の講座を開講することにいたしました。

とりあえずは、「無人駅の芸術祭」開催時の開講となりますが、今後、随時、講座を重ねながら、芸術と学びの両輪から地域の永続的な未来に向けた道筋を探ってまいりたいと思います。

その開講の記念の講座を下記のように開催いたしますので、ご聴講下さり、集落の、地域の未來についてのみなさまがたのご意見を賜りたいとも考えております。

記

○名称　　　　　大井川常民大学　講座
○開催日時　　　適宜
○開催場所　　　原則として「ヌクリハウス」
○講師　　　　　各分野の専門家、実践家のみなさま

＜大学開講記念事業＞

「記念講演会」
民俗学者赤坂憲雄が語る「地域学への誘い」
講師：赤坂憲雄
2024年2月25日　午後1時30分
ゲストハウスヌクリハウス
講座料金：1,000円

「関連講座」
○開講記念対談
集落から芸術を観る
対談者：大石歩真　　聞き手：森繁哉
2024年2月25日　午後2時30分
ゲストハウスヌクリハウス

「開講記念ワークショップ」
○集落地図を描こう
―みんなの集落遊び―
講師：早川知子　松村知紗
2024年2月23日（金）13時30分～
ゲストハウスヌクリハウス
　　　　　　　　　　　　　　　　　
「開講記念座談会」
○奥会津からの提案
―地域誌の実践から見えてくること―
講師：遠藤由美子
2024年2月26日（月）10時30分～
ゲストハウスヌクリハウス

大井川常民大学主催者　大石 歩真・兒玉 絵美
同・参与　　　　　　　森 繁哉